ブレイキングバッド【シーズン1・7話】のネタバレ解説&感想、キャスト、あらすじをまとめています!
文字通りブレイキングバッド【シーズン1・7話】のネタバレ解説&感想なので、まだ内容を知りたくない方は1.2のキャストとあらすじだけ確認して本編を御覧ください。
また独自の着眼点に基づいた解説や感想になっているので、共感する部分や見解が異なる部分が混合してあるかと思いますが、純粋に一致や差異を楽しんでいただけたら幸いです!
※前話のネタバレ解説&感想からチェックしたい方はこちらからどうぞ。
ブレイキングバッド【シーズン1・7話】のキャスト
ブレイキングバッド【シーズン1・7話】の主なキャストは7人です。
※前話までのそれぞれのキャストの行動も簡単に書いています。
ウォルター・ホワイト
高校の化学教師。妻・スカイラーと子供・フリンを持つ一家の主。年齢は50歳。家族に肺ガンであることを告知。ジェシーの仕返しで、トゥコのアジトを爆発。おまけに今後の取引も結んでくる。
スカイラー・ホワイト
ウォルターの妻。子供が一人。お腹に子供を宿している。マリーの姉。年齢は39歳。ウォルターがガン専門医のもとで治療を受けることを承諾して安心。妻として必死に支えようとする。
ホワイト・Jr
ウォルターとスカイラーの子。父ウォルターの勤める学校に通う学生。年齢は16歳。脳性麻痺による軽度の言語症と運動障害を抱えている。足が不自由で松葉杖を使う。ウォルターがガン治療に臨む姿勢を見せたことで、父親に対する誇りを取り戻す。
ハンク・シュレイダー
ウォルターの義理の弟。マリーの夫。DEA(麻薬取締局)のエージェント。荒野で渡されたガスマスクがウォルターの学校のものであることが分かり、ヒューゴを逮捕する。
マリー・シュレイダー
スカイラーの妹。ハンクの妻。治療放射線技師として病院で勤務。虚栄心が強く、性格はふさぎがち。ウォルターの告白を聞いて最良の医者を紹介する。窃盗症を患い、家族に迷惑をかける。
ジェシー・ピンクマン
ジャンキー。麻薬の売人。ウォルターの元教え子。トゥコにクリスタルメスを売りつけるも、トゥコが前払いしないことに不満をたてる。その結果、トゥコにボコボコにされて病院送りに。
トゥコ・サラマンカ
麻薬の卸売業者。クレイジーエイトの後釜。気性が荒く、理不尽に他人を暴力でねじ伏せようとする。ジェシーを重症に陥れた結果、ウォルターから報復をくらう。
ブレイキングバッド【シーズン1・7話】のあらすじ
ブレイキングバッド【シーズン1・7話】のあらすじを確認しましょう。
1週間に2ポンドのクリスタルメスをトゥコと取引することになったウォルター。彼は怪我で横になるジェシーに取り分の支払いをしにいく。トゥコとの今後の取引を聞いたジェシーは猛反対。そもそも原材料の調達が間に合わないと忠告をする。案の定、2人は取引の期日までに2ポンドを用意することができずに、次回に利息を含めて渡すことを申し渡される。ウォルターはメチルアミンの調達をジェシーに任せるも、トラブルが起きてジェシーは調達することができない。こうして2人はまた犯罪へと向かっていく。
一方、スカイラーはベビーシャワーパーティー中にマリーからもらったプレゼントを巡ってトラブルに巻き込まれていく。姉妹の仲はこれをきっかけに悪くなっていく。
ここから先はネタバレを含んだ独自の解説や感想になります。
本編を見る前に内容を知るのは嫌だ!と言う方は、本編をご覧になってからここから先をお読みください。
ブレイキングバッド【シーズン1・7話】のネタバレ解説
ブレイキングバッド【シーズン1・7話】の解説ポイントは3つあります。(ネタバレ込み)
※あくまで独自の解説です。
- ウォルターの異常な性欲、トゥコとの強気な取引
- 「犯罪の境界線」を問うウォルター
- トゥコのヤバすぎる気性の粗さ
ウォルターの異常な性欲、トゥコとの強気な取引
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7話の最初にウォルターがテーブル下でスカイラーの膝を撫で回すシーンがありました。
スカイラーもそれに応えるようにして、二人して性的な境地に入ろうとしていた矢先、副校長にウォルターを紹介されてはっと居住まいを正します。
以前のウォルターだったらこのような卑猥な真似はしなかったでしょう。
6話の最後に、ウォルターはトゥコのアジトを爆発させてものすごい快楽のようなものを得て表情を緩めていましたよね。
スカイラーの膝を撫でたのはその翌日か翌々日か、いずれにせよあとのことです。
また1話のときにエミリオを神経ガスで死に至らしめて、クレイジーエイトを地下に監禁して帰ってきた時も、ウォルターはスカイラーを性的に激しく求めていました。
これらを考えるに、犯罪を犯すと欲望を抑制するタガが緩み、欲望が無自覚に膨れ上がってしまう何か心の闇の働きがあるように思えます。
おそらくそれは恐怖感を押し隠そうとするがゆえに膨れ上がってしまうのものなのでしょう。
さらにウォルターの場合、トゥコと取引を結べたときの場の支配に何か高揚感に似たものを感じていました。
自分が場をコントロールするという支配欲が増したことによって、それに付随するように性欲も増していった。
そういう関連性が見て取れます。
その後のトゥコとの2回目の取引の際に、約束通り2ポンドのクリスタルメスを用意できなかったにも関わらず、2ポンド分の支払いを要求したウォルターを見ると、今後も場の支配をしようとする危ない傾向性が強化されていくような気がします。
「犯罪の境界線」を問うウォルター
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ベビーシャワーパーティーの最中に、ウォルターとハンクは庭のテーブルに座ってキューバ産の葉巻を吸います。
葉巻が違法であることから、犯罪の合法と違法の境界線について話が展開していく中で、ウォルターは犯罪の境界線はあってないようなものだ、と主張します。
1930年代には酒は違法であったが、今は合法だ。今違法のものも未来にどうなるのかは分からない。と。
それに対して、ハンクはクリスタルメスも昔は薬屋で普通に買えたと言って、今違法になっていることを喜んだほうがいいと言いいます。
もちろん、法律的に合法であるものが正しいのかどうかはわからないし、違法であるのが間違いであるかどうかも分からない。それは一つ意見としてあって然るべきものです。
しかしウォルターの場合、自分を正当化するためにその意見を言っているに過ぎないところが問題なのです。
いくら法律が不完全であってもクリスタルメスが人間をおかしくしているのは明確です。
にもかかわらず、一般論的に法律の不完全さを一つの具体例を添えて見せて、法律そのものに欠点があることだけをフォーカスして自分の行為を完全に間違っていると断定できないもののように錯覚させて、正当化しようとします。
つまり、明確な境界線をあいまいにしてしまうことで、善悪の基準もあいまいにして、自分が間違ったことをしているという認識をさせないようにしているのです。
ハンクが刑務所にいる奴らはみんなそう言う、と言った言葉から、多くの犯罪者の考えをウォルターが代弁しているのが見て取れます。
なかなか考え深いシーンです。
トゥコのヤバすぎる気性の粗さ
初めてトゥコを見たときには、やばいやつじゃんこの人、と思った方は多かったんじゃないでしょうか。
6話の中でジェシーを理不尽にもボコボコにするし、7話の中でも味方の側近がトゥコのことを思って、誰が相手か忘れるなよ、とウォルターたちに釘をさしたにも関わらず、激怒して殴り倒してボコボコにしました。
トゥコは基本的に自分が場を仕切らなければ許せないたちです。
相手が自分を見下していたり、相手が自分よりも場をまとめていたり、相手が自分よりも優位に立とうとすれば容赦しません。しかも理性的に容赦しないのではなく、感情的に、身体的に容赦しないのです。
だから後先考えずに暴力でねじ伏せようとします。
トゥコが側近を殴り倒したのも、相手に釘を刺さなければいけないほど俺がビビっている、劣勢になっている、と格下のお前が勝手に思い込んでいるのがバカにされたように感じて、腹が立って仕方がなく、ぶっとばしてしまった。
それくらい“なめられる”ということに関して、動物並みの本能で感じ取ってしまう繊細な男でもあるということです。
危険人物です。
ブレイキングバッド【シーズン1・7話】のネタバレ感想
ブレイキングバッド【シーズン1・7話】を視聴してみて、マリーの行動でイラってしたところがありました!(ネタバレ込み)
- マリーが盗みを認めない
マリーが盗みを認めない
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7話の中でマリーがくれたプレゼントが盗品であることが分かり、間違ってスカイラーがお店の人に身柄を取り押さえられてしまうトラブルが起きました。
その屈辱に対してスカイラーはマリーに謝罪を求めて会おうとするも、マリーは連絡すら無視します。
ようやくスカイラーがショッピング中のマリーを捕まえて、面と向かって問いただしてもマリーはなんのことか分からないと白々しい態度を取ります。
これにはスカイラーもあきれてものも言えないといった表情で固まってしまいますが、その時のマリーを見れば誰しもイラッとするでしょう。
嫌な感じがめちゃめちゃ出てます。
こんなに笑顔がキュートな女優さんが、あんな神経症的な嫌な表情をできるなんて。
今まであまりマリーに注目をしませんでしたが、今後は注目することになりそうです!
