ブレイキングバッド【シーズン4・8話】のネタバレ解説&感想、あらすじ、キャストをまとめています!
文字通りブレイキングバッド【シーズン4・8話】のネタバレ解説&感想なので、まだ内容を知りたくない方は1のキャストだけ確認して本編をご覧ください。
また独自の着眼点に基づいた解説や感想になっているので、共感する部分や見解が異なる部分が混合してあるかと思いますが、純粋に一致や差異を楽しんでいただけたら幸いです!
※前話のネタバレ解説&感想からチェックしたい方はこちらからどうぞ。
ブレイキングバッド【シーズン4・8話】のキャスト
ブレイキングバッド【シーズン4・8話】の主なキャストは11人です。
※前話までのそれぞれのキャストの行動も簡単に書いています。
ウォルター・ホワイト
高校の化学教師。妻・スカイラーと子供・フリンとホリーを持つ一家の主。ジュニアに買った高級車を返品するようにスカイラーに言われるが、思う存分乗り回して廃棄処分する。
スカイラー・ホワイト
ウォルターの妻。子供が2人。マリーの姉。ウォルターを危険視するようになってから、まるで従者のように資金清浄を行う。
ウォルター・ジュニア・ホワイト
ウォルターとスカイラーの子供。ウォルターと同じ学校に通う高校生。軽度の運動障害と脳性麻痺を抱えている。松葉杖を使って生活をしている。ハンクと共にロスポジョスに行く。
ハンク・シュレイダー
マリーの夫。ウォルターの義理の弟。DEA(麻薬取締局)の捜査官。ロスポジョスにてガスの指紋を採取後、ゲイルの家に残された指紋と一致するのを確かめる。ゴメスと上司に独自の推理を話す。
マリー・シュレイダー
スカイラーの妹。ハンクの妻。治療放射線技師として病院で勤務。洗車場に足を運ぶ。
ジェシー・ピンクマン
ジャンキー。麻薬の売人。ウォルターの元教え子で麻薬ビジネスのパートナー。ウォルターに自分がガスの始末をすると約束するも、なかなか実行できずにいる。集団セラピーの考え方と決別する。
ソウル・グッドマン
犯罪に強い弁護士。下品な冗談をまくしたてる口達者な男。ウォルターが乗り回して廃棄した車の後処理をする。
ガス・フリング
ジョスポジョスのオーナー。裏では麻薬ビジネスの元締め。麻薬カルテルと交渉の場を設けるも、先方からはシンプルな答えを要求される。
マイク
用心棒。ジェシーとともにガスと麻薬カルテルの交渉に連れ添い、護衛をつとめる。
アンドレア
ジェシーの通う集団セラピーの参加者。定期的にグッドマンを介して手渡されるジェシーの収入の一部で引っ越しをする。
ヘクター・サラマンカ
麻薬カルテルの幹部。サラマンカ家。車椅子と点滴が欠かせない。ガスから復讐心を向けられる。
ここから先はネタバレを含んだあらすじや独自の解説&感想になります。
本編を見る前に内容を知るのは嫌だ!と言う方は、本編をご覧になってからここから先をお読みください。
ブレイキングバッド【シーズン4・8話】のネタバレあらすじ
ブレイキングバッド【シーズン4・8話】のあらすじを確認しましょう。(ネタバレ込み)
ハンクはDEAとともに事件現場に指紋が残されていたことについてガスに事情聴取をする。ガスはゲイル・ベディカーと個人的な関係を持っていたことを自ら認めたが、ゲイルの殺人と麻薬製造との関わりについては一切否定をする。ガスの完璧なアリバイを前に納得するDEAとは違い、ハンクは独自の直感でガスが黒幕だと確信を得ることに。そこでハンクは鉱物の展示会まで送ってほしいという口実でウォルターを誘い出して、翌日走行している最中に本当の目的を伝えてロスポジョスの駐車場まで運転してもらい、ガスの車にGPS装置をつけてほしいと個人的にウォルターに頼み込む。
ウォルターは急な展開に面を喰らいハンクから詳しい事情を聞くと、GPSを片手に店内に入ってガスに取り付けていないことを示す。しかしガスにそのままつけろと指示されたため、帰りしなに車にGPSを取り付ける。ハンクが個人的にガスを疑うところまで捜査が進んでいることを知ったウォルターは急いでジェシーの家に訪れて、ガス殺害は一刻の猶予も待てないことを伝える。ジェシーはリシンを渡されてから一度もガスに会っていないと嘘をつき、なかなか殺す機会がないことをウォルターに打ち明ける。話が行き詰まりジェシーがトイレにたつと、ジェシーの携帯が鳴る。ウォルターがこっそり携帯をのぞくと、ガスとの打ち合わせが中止になった旨が記載されている文面を目にする。ウォルターは急いでもとのポケットに携帯をしまい、ジェシーがトイレから戻ってくると、携帯が鳴っていたことを伝えて重要な用件でもあるのかとそれとなく聞いてみることに。するとジェシーからいいやという返事が来る。ウォルターはジェシーが隠し事をしていることを知る。
一方、自分が捜査の対象になっていることを知ったガスはマイクに詳しい事情を調べてもらうことに。そしてDEAも市警も自分を疑っていないこと、ただハンクが個人的に疑っているだけであること、GPSは令状を取っていない違法な手段であることを知る。麻薬カルテルの襲撃とハンクの捜査、これら2つの問題を同時に処理するにはリスクがあると判断したガスは麻薬カルテルから事の処理にあたることにする。ガスはヘクターに会いに行き、過去に自分の大事なビジネスパートナーがヘクターに殺されたことを思い出して復讐心の静かな炎を胸にたぎらせる。
ブレイキングバッド【シーズン4・8話】のネタバレ解説
ブレイキングバッド【シーズン4・8話】の解説ポイントは2つあります。(ネタバレ込み)
※あくまで独自の解説です。
- ジェシーがウォルターに隠し事をする理由は?
- 麻薬カルテルに対するガスの積年の復讐心
ジェシーがウォルターに隠し事をする理由は?
引用元:Youtube公式チャンネル「Breaking Bad & Better Call Saul」
8話では、ハンクの個人的な捜査がガスの喉元まで届いていることを知ったウォルターが焦ってジェシーに事情を話して、早くガスを始末するように促します。
しかしジェシーはあまり気乗りせずといった様子で、ガスと会うチャンスがないこと、ハンクが知ったからといってそう簡単にガスは捕まらないことを伝えます。
ウォルターとジェシーの話がそのようにしてどんどん煮詰まっていくと、ジェシーはトイレに立ち、その間に鳴った携帯を覗いたウォルターがジェシーが隠し事をしているのを知ります。
ジェシーはゲイルを射殺して以来、堕落の底を極めたような騒音まみれの生活を送り、それを危惧したガスによってマイクのそばに置かれて新しい役割を与えられました。
ガスの戦略とはいえ、ジェシーは与えられた役割をいくつかこなし、徐々にガスやマイクの信頼を勝ち取っているという実感を得ることができてきました。
マイクとのある種のパートナー関係はジェシーの新しい居場所になりつつあります。
家族と絶縁して、最愛のジェーンと死別して、自分が関わったために弟が殺されたアンドレアともいれず、対等なパートナーと言いながら自分を役立たずの子供扱いしてくるウォルターとは親しくはなれないし、集団セラピーの都合のいい考え方にも馴染めない。
そんなジェシーにとってマイクのサポート役は手放せない居場所(になる可能性)でもあるのです。
そしてジェシーにはまだゲイルを撃ち殺した恐怖心もあります。
それら2つの理由によってジェシーはガスを殺すことを躊躇します。
ウォルターは身を守ることしか頭にないので、ジェシーがたとえ上記のような心情を口にしてもうまくやり込められて、結局ウォルターの望む方向に動かされるだけなのも分かっています。
だからウォルターに隠すことになります。
麻薬カルテルに対するガスの積年の復讐心
引用元:Youtube公式チャンネル「Breaking Bad & Better Call Saul」
8話ではガスの壮絶な過去が明らかになりました。
チキンブラザースというファーストフード店をメキシコに進出させたガスとパートナーは、麻薬カルテルに出向き、ドン・エラディオとヘクターとボルサと会合をひらきます。
といってもどうやらドン・エラディオがチキンブラザーズを招待したようで、秘密裏に販売しているクリスタルメスについて事情を聞こうとしているようです。
ガスはドン・エラディオに会いたい一心でメスのサンプルをカルテルの組員に提供したということを伝えて、自分たちの作るクリスタルメスがどれほど良質でかつメキシコの利益を独占できるのかを説明してクリスタルメスを未来のドラッグと名をうって必死に売り込みます。
引用元:Youtube公式チャンネル「Breaking Bad & Better Call Saul」
しかし先見の目を持たず、自分の縄張りで好き勝手に麻薬を製造販売しようとする2人の態度を気に食わないドン・エラディオたちは申し出をまともに受けず、ガスのパートナーを撃ち殺して脅します。
チキンだけを作っていろ、と。
ガスは取り乱して、パートナーを射殺したヘクターに殴りかかろうとするも、取り押さえられて床に押し倒されて頭を踏みつけられます。
引用元:Youtube公式チャンネル「Breaking Bad & Better Call Saul」
ガスがボルサたちを陥れたのも単純に利益独占を狙ったものだけでなく、積年の復讐心が背景にあることが分かりました。
ヘクターを訪ねて、ガスが丁寧にボルサや双子の暗殺者が死んだことをテレビニュースとともに伝えるところはその復讐心の深さがよく表れています。
ブレイキングバッド【シーズン4・8話】のネタバレ感想
ブレイキングバッド【シーズン4・8話】を視聴してみて、細かいですが少し印象に残ったところが2つありました。(ネタバレ込み)
- がん検診で隣り合わせになった男とウォルターの会話
- アンドレアに直接会えないジェシーの心理
がん検診で隣り合わせになった男とウォルターの会話
8話のはじめの方に、ウォルターががん検診を受けて控室で隣り合わせになった男に話かけられるシーンがあります。
男はどうやらつい先日ガンを宣告されてまだ心の整理がついていない様子です。
新規事業を立ち上げた矢先、急にガンの診断を受けて、家族にもどう言っていいかわからず、ああ、神は人間の計画を崩す、とはまさに、、などの嘆きの言葉をつらつらと話す男に対して、ウォルターは、くだらん、と一言返します。
人生はいつか終わる。それはみんな一緒だ。いつか必ず悪いニュースを聞かされることを毎回想像している。でもその日が来るまで私は生きるぞ。生きる。
と続けて言うウォルターの気迫に励まされたのか、男は弱音を吐くのを辞めます。
ウォルターの語る言葉は、とてもかっこいいし元気づけられる力強い言葉であることは間違いないです。
でもウォルターの一連の行動を見ると、その言葉の負の側面が立ち上がるので、少し怖い印象を持ってしまいます。
言葉そのものが持つポジティブな意味性とそれら言葉の発生もとになるネガティブな行動の対照性に奇妙な怖さを感じてしまうのかもしれません。
アンドレアに直接会えないジェシーの心理
8話では久しぶりにアンドレアが登場しました。
アンドレアはグッドマンを介して受け取るお金を使って新しい家に引っ越しをしています。
ジェシーは外に駐車してある車の中からは出ずに自分から会いに行こうとはせずに、帰ってきたグッドマンからアンドレアとブロックの様子を聞くばかりです。
ジェシーは自分が犯罪に関わったことによってアンドレアの弟が殺されたことに責任感を感じています。
そしてアンドレアに恋をして、ブロックを実の子供のように思いやっています。
それゆえに、お金を与え続けますが直接会うことができません。
そういう暖かく心優しくも弱いジェシーの心がよく出ていて印象に残っています。