ブレイキングバッド【シーズン4・2話】のネタバレ解説&感想、あらすじ、キャストをまとめています!
文字通りブレイキングバッド【シーズン4・2話】のネタバレ解説&感想なので、まだ内容を知りたくない方は1のキャストだけ確認して本編をご覧ください。
また独自の着眼点に基づいた解説や感想になっているので、共感する部分や見解が異なる部分が混合してあるかと思いますが、純粋に一致や差異を楽しんでいただけたら幸いです!
※前話のネタバレ解説&感想からチェックしたい方はこちらからどうぞ。
ブレイキングバッド【シーズン4・2話】のキャスト
ブレイキングバッド【シーズン4・2話】の主なキャストは11人です。
※前話までのそれぞれのキャストの行動も簡単に書いています。
ウォルター・ホワイト
高校の化学教師。妻・スカイラーと子供・フリンとホリーを持つ一家の主。ゲイルを暗殺しガスの怒りに触れるが、報復されずに済み、メスの製造を続けることになる。
スカイラー・ホワイト
ウォルターの妻。子供が2人。マリーの姉。ウォルターの車が駐車場にとまっているのを不審に思い、ジュニアに気遣かれないように、遠くの曲がり角まで運転して路駐する。
ウォルター・ジュニア・ホワイト
ウォルターとスカイラーの子供。ウォルターと同じ学校に通う高校生。軽度の運動障害と脳性麻痺を抱えている。松葉杖を使って生活をしている。
ハンク・シュレイダー
マリーの夫。ウォルターの義理の弟。DEA(麻薬取締局)の捜査官。リハビリをするも、わずかしか進歩しない今の状況に不満を覚える。インターネットで鉱物を買い漁る。
マリー・シュレイダー
スカイラーの妹。ハンクの妻。治療放射線技師として病院で勤務。ハンクの治療を明るくサポートしつつも、ストレスを徐々に溜め込む。
ジェシー・ピンクマン
ジャンキー。麻薬の売人。ウォルターの元教え子で麻薬ビジネスのパートナー。ゲイルを殺し放心状態に陥るが、ガスの極悪非道っぷりを見て開き直る。
ソウル・グッドマン
犯罪に強い弁護士。下品な冗談をまくしたてる口達者な男。盗聴器が仕掛けられていないか、事務所をくまなく探す。ウォルターの消息を心配するスカイラーに100%安全だと嘘をつく。
ガス・フリング
ジョスポジョスのオーナー。裏では麻薬ビジネスの元締め。ビクターの首を切り、殺害する。
マイク
用心棒。ガスが到着するまでの間、地下製造所でウォルターとジェシーを監視する。
ボグダン
洗車場のオーナー。
アンドレア
ジェシーの通う集団セラピーの参加者。弟が殺されて以来、ジェシーからの連絡が途絶える。
ここから先はネタバレを含んだあらすじや独自の解説&感想になります。
本編を見る前に内容を知るのは嫌だ!と言う方は、本編をご覧になってからここから先をお読みください。
ブレイキングバッド【シーズン4・2話】のネタバレあらすじ
ブレイキングバッド【シーズン4・2話】のあらすじを確認しましょう。(ネタバレ込み)
ガスとのいざこざも一段落して、クリスタルメスの製造を再開することになったウォルターは、警戒心からガスを始末しようと製造番号が消された非合法の銃を購入する。ウォルターは地下製造所にガスが現れるのを待ったが、それを見透かしたマイクからガスはもうお前には会わないと言われてしまう。そこでウォルターは夜中に直接ガスの家に訪れて事を成そうとするも、マイクからの注意勧告の電話を受けてまたしても断念する。後日、ウォルターはマイクを追跡してガスの居場所を探ろうとするも、それを見透かしたマイクはバーで一杯お酒を飲むことに。ウォルターは隣の席に座り、マイクのことを自分側に引き入れようとあれこれと説得の言葉を述べるが、かえってマイクの神経を逆撫でることになり、ボコボコにされてしまう。
一方、ジェシーはウォルターとクリスタルメスの製造を続けながらも、自分が足を踏み入れた血なまぐさい世界を自覚して、孤独感を深めていく。静けさの中で1人でいることに耐えられなくなったジェシーは、自宅に大音量のスピーカーを購入して、バッジャーとスキニー・ピートを中心としたジャンキーを大勢集めて、夜通しクラブパーティーを開催する。しかし3日間ぶっ通しのパーティに疲れたジャンキーたちが続々と帰りはじめて再び1人になると、ジェシーは騒音溢れるスピーカーの前に座り、震える体を縮めて、頭を抱えて孤独の苦しみ中に放り込まれてしまう。
他方、スカイラーは洗車場の買収計画を着実に進行していた。仕事内容を把握して、状況を考慮した実際的な価格の算出も行い、それらをまとめた資料と相手への敬意を携えてボグダンに交渉をしにいく。しかしウォルターを根に持つボグダンは破格の金額を頭ごなしに要求し、実質的に申し出を拒否する。自分を軽んじて扱ってくるボグダンに怒りを覚えたスカイラーは、きっと睨み返しながらその場を去っていく。
ハンクのサポート続けるマリーは、ハンクに不満と怒りの矛先をぶつけられているような気がしてならず、ストレスを溜めていく。ハンクがインターネットで注文した大量の鉱物を玄関先で受け取りながら、マリーは遠くの部屋のベッドから箱に傷がないかを責めるように問いたてるハンクの声を聞いて悲しくなってくる。
ブレイキングバッド【シーズン4・2話】のネタバレ解説
ブレイキングバッド【シーズン4・2話】の解説ポイントは2つあります。(ネタバレ込み)
※あくまで独自の解説です。
- ジェシーが静けさを避ける理由は?
- マイクがウォルターを殴りつけた理由は?
ジェシーが静けさを避ける理由は?
引用元:Youtube公式チャンネル「Breaking Bad & Better Call Saul」
2話では、再びクリスタルメスの製造をウォルターと再開することになったジェシーが、自宅をクラブハウスに見立てて馬鹿騒ぎする様が描かれています。
ジェシーは1話(前話)でゲイルを殺したあと放心状態でしたが、ガスの極悪非道な仲間殺しを見て、開き直ったかのように見えました。
しかしスキニー・ピートとバッジャーと自宅で会話をしている時に、ここは静かすぎる、と顔面蒼白で震える顔で言うと、ジャンキーを集めて大音量のクラブミュージックの中に身を沈めるようになります。
ジェシーはジェンキーです。麻薬を製造して売ることにあまり良心の呵責を感じることはありません。
でも仲間思いで、恋人を真剣に愛することができ、子供に同情を寄せることができる純粋な心も持っています。
臆病で忍耐力がなく自分自身は堕落していますが、心優しくもあり理由なく他人から何かを奪うことはしません。
特に情が通じ合っている関係性の人からは。
ジェシーには、ジェシーなりの”ここまではよしここからは越えてはだめ”という行動規範のようなものがります。
しかしゲイルを殺すことはそういう規範を遥かに逸脱する行為です。
自分自身の保身のために自己都合で赤の他人の命を奪ってしまう。
これはジェシーが無意識なりに掲げていた行動規範を破り、自分を認めるためのジェシーなりの正しさのようなものを崩し、自分にはまだまともなところがあるという認識を根本から無効にする行為なんです。
内面の統合性が崩されていきそうになり、恐怖心が底から湧き出て、ジェシーは孤独感を深めていくんですね。
ゲイルを撃ち殺した映像が繰り返し頭の中に浮かび上がってくると、これらの負の内面作用が働いてしまいジェシーは苦しむばかりです。
それから逃れるためには外の刺激を強くして自分の内面に意識が向かないようにするしかありません。
だから、人を集めて音のボリュームをあげて狂ったように踊り明かし、自分の頭が外の刺激にしか反応しないようにして、ゲイルのことを何も考えないようにするんです。
マイクがウォルターを殴りつけた理由は?
引用元:Youtube公式チャンネル「Breaking Bad & Better Call Saul」
2話では、ウォルターがガスを殺そうとしますが、ことごとくマイクに阻止されます。
そこでウォルターはマイクを仲間に引き入れようしますが、返り討ちに殴りつけられます。
引用元:Youtube公式チャンネル「Breaking Bad & Better Call Saul」
マイクは長い間ガスの用心棒をつとめてきました。
ガスが注意深く慎重でこれまで一度も逮捕されてこなかったことも、契約通りの報酬を滞りなく渡してくれる信頼に値する人物であることも分かっているでしょう。
物事は安定的に進んでいたのです。
そこにウォルターのような新参者が、ジャンキー男のジェシーのためかなんだか知らないが自分勝手な事情から問題を起こして、挙句の果てに自己保身から大事なビジネスパートナーを殺してしまうようなことをしでかし、安定していた状況を脅かしてくるわけです。
一連の問題の尻拭いもマイクがやってきたわけです。
引用元:Youtube公式チャンネル「Breaking Bad & Better Call Saul」
そんなウォルターに、信頼しているガスを裏切り、問題だらけでプライドが高すぎて勘違いしている自分の仲間になれと言われたらから、マイクはイラッとして手を出します。
マイクからしたら、自惚れるな、なめるな、ということなんです。
ブレイキングバッド【シーズン4・2話】のネタバレ感想
ブレイキングバッド【シーズン4・2話】を視聴してみて、2つ印象に残ったところがあります。(ネタバレ込み)
- 銃の売人の警告
- アンドレアに対するジェシーの心遣い
銃の売人の警告
引用元:Youtube公式チャンネル「Breaking Bad & Better Call Saul」
2話の冒頭にウォルターが非合法に銃を購入するシーンが入ります。
銃の売人がウォルターの要望に合う拳銃を紹介していくのですが、銃の扱いに不案内な上にいかにも一般人であるウォルターの様子を見て、遠回しに注意を与えます。
もし護身用で必要なら5倍の金額をかけてわざわざ製造番号の消えた銃を買う必要はないぜ、正当防衛は法律で保証されているから合法的に銃を買っても何も問題はない、と。
ウォルターは、もちろん護身用だ、と言って売人の注意を無視して買います。
ウォルターはガスを殺すために買うのを隠しているのですが、売人も長年の商売を通じて、おそらく単純に護身のためだけではないのだろうと察しています。
この些細な会話があるおかげで、売人がただ物語の道具立ての1つとして消化されているのではなく、1人の立体的な生の人間として描かれているのが伝わってくるんです。
売人も売人の人生を歩んでおり、だから通常の商売相手と少し様子の違うウォルターの購買理由に興味をそそられ、同時にそこには危ういことが持ち上がっているのだろうと察するんです。
そして遠回しに注意をするんです。
アンドレアに対するジェシーの心遣い
引用元:Youtube公式チャンネル「Breaking Bad & Better Call Saul」
2話には、破滅的な生活を歩もうとするジェシーにも、大事な人を思いやる心があるのが透けて見えるシーンがあります。
アンドレアが現金の入った封筒を持ってジェシーの家に訪れるシーンです。
アンドレは弟が殺され2人組が轢き殺された夜に封筒がポストに入っていたことをジェシーに伝え、一連の出来事の理由を聞きたくはないけど、これは安全なお金なのか、と問います。
ジェシーは心配ないと答え、できればあのゴミ溜めみたいなところから引っ越すための資金として使ってほしいと言い、それを聞いたアンドレアは車に引き返して去っていきます。
引用元:Youtube公式チャンネル「Breaking Bad & Better Call Saul」
ジェシーはアンドレアの弟が殺されたのは自分の責任だと感じてお金を残してアンドレアのもとから去っていったのでしょう。
もしかしたら、アンドレアのそばにいるといろんなことを思い出してしまうのが怖くなったのも理由の1つとしてあるのかもしれません。
ただそれを差し引いても、ジェシーの心の中にある純粋さが垣間見えるシーンでした。
