ブレイキングバッド【シーズン3・8話】のネタバレ解説&感想、キャスト、あらすじをまとめています!
文字通りブレイキングバッド【シーズン3・8話】のネタバレ解説&感想なので、まだ内容を知りたくない方は1.2のキャストとあらすじだけ確認して本編をご覧ください。
また独自の着眼点に基づいた解説や感想になっているので、共感する部分や見解が異なる部分が混合してあるかと思いますが、純粋に一致や差異を楽しんでいただけたら幸いです!
※前話のネタバレ解説&感想からチェックしたい方はこちらからどうぞ。
ブレイキングバッド【シーズン3・8話】のキャスト
ブレイキングバッド【シーズン3・8話】の主なキャストは9人です。
※前話までのそれぞれのキャストの行動も簡単に書いています。
ウォルター・ホワイト
高校の化学教師。妻・スカイラーと子供・フリンとホリーを持つ一家の主。ゲイルをパートナーから外し、ジェシーを新しいパートナーにする。
スカイラー・ホワイト
ウォルターの妻。子供が2人。マリーの姉。ハンクのことを心配して、ジェシーが告訴しないように取り計らってほしいとウォルターにお願いする。
ハンク・シュレイダー
マリーの夫。ウォルターの義理の弟。DEA(麻薬取締局)の捜査官。激情からジェシーを殴り倒して、DEA捜査官の職務停止を命じられる。双子の暗殺を阻止するも、重症を負う。
マリー・シュレイダー
スカイラーの妹。ハンクの妻。治療放射線技師として病院で勤務。問題を起こしたハンクに寄り添い支える。
ジェシー・ピンクマン
ジャンキー。麻薬の売人。ウォルターの元教え子で麻薬ビジネスのパートナー。一度は憎しみからハンクを告訴しようとするも、ウォルターからの提案により取り下げる。
ソウル・グッドマン
犯罪に強い弁護士。下品な冗談をまくしたてる口達者な男。ジェシーに告訴しないように説得する。
ガス・フリング
ジョスポジョスのオーナー。裏では麻薬ビジネスの元締め。サラマンカ家の双子にハンク暗殺の許可を出す。
ゲイル・ベティカー
ウォルターの新しい助手。ウォルターから身に覚えのないミスを厳しく指摘されたり、あてつけをされる。
サラマンカ家の双子
トゥコのいとこ。暗殺者。ハンクの暗殺に失敗する。1人は死に、1人は下半身に重傷を負う。
ブレイキングバッド【シーズン3・8話】のあらすじ
ブレイキングバッド【シーズン3・8話】のあらすじを確認しましょう。
ハンクが救急搬送されたことを知ったウォルターは急いで病院に向かう。ウォルターは控室に先に待っていた家族とマリーにハグをしたあと、同室していたゴメスとハンクの上司から動機は不明だが麻薬カルテルの仕業だと聞き、動揺を隠せない。ウォルターはクリスタルメスの製造を中断して、ハンクの様態が安定するまでそばにいることに。
一方、なかなか製造作業が進まないウォルターたちを心配したガスは、ウォルターに電話をかけて、納期に間に合うかどうかを確認する。ウォルターから、ゲイルがしくじったために納期に遅れてしまうこと、その分を次週の納期までに収めることを言い渡される。ハンクの瀕死状態を知っていたガスは、ウォルターの嘘に気づき、入院先の病院に足を運ぶ。
ここから先はネタバレを含んだ独自の解説や感想になります。
本編を見る前に内容を知るのは嫌だ!と言う方は、本編をご覧になってからここから先をお読みください。
ブレイキングバッド【シーズン3・8話】のネタバレ解説
ブレイキングバッド【シーズン3・8話】の解説ポイントは2つあります。(ネタバレ込み)
※あくまで独自の解説です。
- マリーを慰めるウォルター
- 麻薬王パブロ・エスコバルを追う者たち
マリーを慰めるウォルター
引用元:Youtube公式チャンネル「Breaking Bad & Better Call Saul」※ハンクの上司にキレるマリー
ハンクが突如、麻薬カルテルに襲われて重症を負い、緊急搬送されて緊急治療室に通されたために、マリーは気が気ではありません。
控室にいたゴメスと上司の言葉からハンクが暗殺者に襲われた時に銃を携行していなかったことを聞いたマリーは、鬼の形相で2人に詰め寄り、怒涛の言葉で2人のことを責め立てます。
我慢がならないマリーはゴメスと上司を部屋の外に追い出すと、今度はウォルターのことを責め立てます。
あなたがジェシーからマリファナを買ったから、ハンクはジェシーと関わりを持ったのよ。それがなかったらこんな悲惨なことにならなかった、と。
しかし横で聞いていたスカイラーがすかさず、ウォルターのそれとこれは無関係だわと異を挟むと、マリーは我にかえってごめんなさいと泣き出してしまいます。
その後、朝を迎え、ホワイト家とマリーは病院内にあるカフェテリアで朝食を取ることにします。
マリーはフォークの水垢を神経質に目ざとく見つけ、病院なのに衛生管理をしっかりとしていないのはどうゆうことなの、と不満を並べ立てます。
患者が不潔なものを摂取したらだめじゃない、と。
細かいことにすら過剰反応してしまうマリーの心を落ち着けようと、ウォルターは自分の手術のときの心境を語り始めます。
私は助かったが、私も怖かった。1週間、体の一部が切除されることを想像した。でも一番怖かったのは術前の部屋のときだった。麻酔を打たれてもう二度と目覚めなかったらどうしようと。
病院まで来るときの車を思い出す。たしかスカイラーが運転してたと思うが、すべて信号が青だった。本当に見事にね。でも思ったよ。どうして今日に限って青なんだ。赤だったら、もっと家族といれたのに,,,,,少なくとも近くに家族がいる。
とにかく私でさえ助かったんだ。ハンクは私よりも強い。
と言って、ウォルターはマリーの手を握ります。
マリーは少し落ち着きを取り戻して顔を下に向け、横に座っていたスカイラーは涙を浮かべて隠すように横に顔を向け、向かいのジュニアは少し悲しそうにほほえみます。
ガン当事者のウォルターの慰めだからこそ、マリーは落ち着きを取り戻すことができました。
もちろん、もともとウォルターが麻薬ビジネスを始めなければ、ハンクは襲われていません。
なので客観的に見ると、ウォルターが慰める立場にいるのはおかしいのですが、それでもこのときのウォルターの語りには家族を愛する気持ちやハンクへの尊敬の念がリアルに込められているように思います。
ハイゼンベルクとして悪に傾く中で、ウォルターとしての温かさを感じることができる場面です。
麻薬王パブロ・エスコバルを追う者たち
引用元:Youtube公式チャンネル「Breaking Bad & Better Call Saul」
家に帰ることなく控室に居続けるマリーを気遣って、ウォルターは家から歯ブラシや歯磨き粉を持ってきます。
マリーとスカイラーは洗面所で顔を洗うために部屋を出て、ウォルターとジュニアは二人っきりになります。
そこでウォルターはジュニアに頼まれた本を渡します。
その本は麻薬王パブロ・エスコバルを追って暗殺を目指した男たちの物語です。
ハンクからこの男たちから学ぶんだとおすすめされた本です。
以前、ハンクが麻薬王を追った者たちを知っている人は誰もいないだろう?と語り、正義より悪者の方が注目される、と含蓄のあることを言っていたことをジュニアは覚えていました。
ジュニアはハンクを自分のヒーローのように慕っています。
そのハンクが勧める本だから読み気になったのでしょう。
しかし皮肉なのは、横で話を聞いている父親が麻薬王パブロ・エスコバル側の人物であることです。
ジュニアがウォルターの真実を知った時のことを考えると胸が痛くなります。
ブレイキングバッド【シーズン3・8話】のネタバレ感想
ブレイキングバッド【シーズン3・8話】を視聴してみて、印象に残ったシーンが2つあります。(ネタバレ込み)
- クラシックとジャズという無理な言い訳
- 控室のウォルターの落ち着き具合
クラシックとジャズの違いという無理な言い訳
引用元:Youtube公式チャンネル「Breaking Bad & Better Call Saul」※ゲイルに無理な言い訳をするウォルター
8話では、ウォルターがゲイルをパートナーから外し、退院したジェシーを代わりにパートナーに引き入れます。
納得のいかないゲイルはウォルターに説明を求めるも、本当のことを言えないウォルターはなんともしどろもどろに説明をします。
化学者として優秀なゲイルの能力を批判することができないウォルターは仕事のリズムによる違いなんだと無理くり言います。
音楽でいうと私はクラシック、君はジャズだ、どちらがいいと言うわけではない。ただリズムが違うだけなんだ。
と語るウォルターを見て、何とか理解しそうになるゲイルですが、そこに上のドアがひらいて、ジャンキー姿のジェシー・ピンクマンが登場します。
引用元:Youtube公式チャンネル「Breaking Bad & Better Call Saul」※ラボに来たジェシー
あきらかにヒップホップ系の身なりと口調に、ゲイルはやっぱり納得が行きません。
ウォルターも閉口する始末。
こういうユーモラスな場面がたびたびブレイキングバッドには挿入されます。
くすっと笑ってしまい、飽きずに見られますね。
控室のウォルターの落ち着き具合
ハンクが緊急搬送になって手術をしている間、ホワイト一家とマリーは控室で待っています。
死ぬか生きるかの境目をさまようハンクのことを思うと、ただただ椅子に腰を下ろして口を閉じてうつむくことしかできない3人に対して、ウォルターは机のガタガタが気になって、折りたたんだ紙を脚の下に挟んで水平に保とうとします。
そんなウォルターの気軽な感じを不思議そうに3人が見守る中、ウォルターは気にせず机のガタツキを修正します。
そして水平に保たれると、雑誌を開いてページを眺めはじめます。
ささいなシーンですが、シリアスな状況であるほど、関係のない他の細かいところに注意が向いてしまうウォルターの性格がよく表れていて、印象に残りました。
